自由な人のブログ

地獄でなぜ悪い

Drive my car

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あなたは確かに面白くはない人かもしれないけど、初めて会ったときに思った通り瞳の美しい人で、どうしてそんな瞳に私が映りこんだのか分からないけれどそれは相変わらず宝物のままだよ。

 

今日もやっぱり眠れません。

Filmarksを開いたら、フォロイーさんが「ドライブ・マイ・カー」のレビューをアップしていることに気が付いて、それを読んで初めてあの映画のあらすじを知り号泣しました。

アカデミー賞の授賞式の日でもあります。

 

 

 

 

あなたと離れて暮らして3年ほど。

いまだって私は「あの世にいったらあなたに会えるかな、ああ、早くその日が来ないかな」なんて考えてしまうんだよ。

 

だって、現実はつらいから。

その夢の世界では、私とあなたは年をとらず、モノクロの世界で一緒にいられるんだ。

 

その世界では、私は決して怒鳴らない。暴言も吐かない。他の人とセックスもしない。

「会いたかったよ、今日も好きだよ」と伝えてる。

あなたは「じゅりさんの涙は透明だね」っていつもの感じで抱きしめてくれるんだ。

私は、他の人は「重たいな」ってうんざりした顔をするのに、どうしてこの人は動じないんだろう、と心底不思議に思いながらそのまま腕の中にくるまっている。

 

Some day I'll wish upon a star
And wake up where the clouds are far behind me
Where troubles melt like lemondrops
Away above the chimney tops
That's where you'll find me

 

 

 

村上春樹だなんて好青年だね、なんて茶化さずに読めばよかった。

そうしたら、もしかしたらあなたが少しでも頼ることができたのかな。

記号でしかものをとらえられていなかったのは、ずっと何かに捕われていたのは私のほうだった。

私の真ん中をずっと見守っていてくれていたのは、あなたのほうだったのに。

 

 

 

ずっとこうだったらいいのにな。

でも私は正気も保っていて、そこが現実でないことを分かっている。

いまの、3年後の私には支えてくれる人もいて、あたたかく見守ってくれる人もいて、永野先生に教えてもらったように道端に咲く花が美しいことにも気が付くくらい元気になっている。

 

ああ、行かなくちゃ。

私たちは、もう進んでる。

顔をあげると、「いくの?」というあなたが最後の日にそうしたように私に握手を求めてくる。私はそれを握り返して、最後にもう一度だけハグをするだろう。

私ね、人の顔をすぐに忘れてしまうの。

でも、きっとこの肩のゴツゴツは覚えているだろう。

 

最後にあなたの瞳に映る私は、笑っていてほしい。

 

You are my sunshine
My only sunshine.
You make me happy
When skies are grey.
You’ll never know, dear,
How much I love you.
Please don’t take my sunshine away.