ささくれ
最近父がアルコールをやめて、その瞬間憑き物が落ちたみたいにスルッと親を許すことができた
ずっと気にしないつもりでいても、実家に帰っている時はいつも緊張してイライラしていた
アルコールに溺れる父と、直接自分に被害がないからそれを止められない母
死ぬ前にこんな優しい気持ちになれてよかったと思った
一種の呪いだもん
もし恨み続けたままだったら、親が死んでも囚われていたかもしれない
「家族」というワードが、とにかく反射的に苦手だった
家族がテーマの映画やドラマは多すぎると思うし、結構な確率で親族同士いがみ合っているのに綺麗事に溢れてるなと思ってた
もしかしたら、一緒に住んでいた人の家族のことも自分のコンプレックスのせいで余計にきらいだったのかもしれない
他人は自分の鏡とはほんとによく言ったものだなと最近思う
大学の友達で理想の父親像に近い父親を持っている人がいて、その子が父親を大事にしないからと決めつけてイライラして連絡を取らなくなった人がいる
自分の中の醜い感情には気づいてた
向き合ったつもりだったけど、だからと言って考えた次第でその感情がどうにかなるとは思えなかったからそのままにしていた
受け入れるのと、他人にもそれを強いるのは全くの別物
多分、わたしは何処にも帰れないという意識が強くて
そんな自分が可哀想で
だから受け入れてくれる家族、頼れる家族がいる人に裏切られたような気持ちを持ったのだ
結局は、嫉妬か
人間なんてというか自分なんてというか、とにかく世の中本当にくだらないなと思う
進撃の巨人でケニー・アッカーマンがいうように、みんな何かに酔っ払ってないとやってられないんだ
くだらないなりに、自分のベストを尽くす人間はいる
そしてどうやら日本人は真面目で、そういう人が多い気がする
もしかしたら毎日わたしがイライラしてるのは、その人たちと比べてコツコツ頑張れない自分にコンプレックスを抱いているからなのかな
NHKで放送された庵野秀明さんのプロフェッショナルを見て、純粋に感動した
シンエヴァを見たのだけど、正直内容は納得いかない部分も多かった
でも批判する気になれなかったのは、作品に対する誠意というか、庵野監督が取り組んでいたものの大きさを思い知ったからだ
それを目の前にして小さいことでぐちぐち言うのは違う気がして、とにかく終わらせてくれたことに拍手を送りたかった
その時感じた気持ちはその時は分からなかったのだけど、プロフェッショナルを見てすごく納得した
こんなに血を流して作ってるとは正直想像もしてなかったな、、
そして完成したのが去年の暮れだったの驚いた
それからプロモーションして、いろんな大人が動いて、公開に至ったのだ
そういえば、映画館に足を運んだのは実に1年ぶりだった
家の近くにシネコンができたんだけど、コロナの影響か邦画しかやってない、、
でもレディースデイならそこまで高くないし、これからちょくちょく行こうかなと思った
エヴァ、ありがとう